ここのところ、私の読書は、買い揃えてあった池波正太郎の「剣客商売」の読みなおしでした。ストーリーは判っているがもう一度読みたいという本で、エネルギーをあまり使わない読み方です。「剣客商売」はもうこうゆう読み方で何回読み直したかわかりません。
少し新しい本をと本屋さんに入ったら一番先に目に入ったのがこの「国家の品格」でした。
読んでみてさすがベストセラーになる本ですね、ぐいぐい引き付けるものがあり一気に通読してしまいました。私が漠然と抱いていたこの本のイメージとは大違いでした。
著者の藤原正彦氏についても何も知識がなかったので調べると。なんと新田次郎さんの息子さんではないですか・・・「ああーそうなのか」と合点が行くと同時に、不明を恥じずにはいられませんでした。
私の青春時代にもっとも魂を揺さぶられた作家が新田次郎さんです。特に好きな本は「孤高の人」です。 「国家の品格」には私たち日本人が本当に大事にし、きちんと知るべきことがたくさん書いてあります。特に日本人のもつ環境的・歴史的に育まれたものが世界に比べても素晴らしいものであったこと。そして日本人の民族性にまで大きく影響した武士道精神の再認識をさせてくれます。
この本を多くの日本人が読んだこと自体に大きな意義があると思いました。私ももっとじっくり読んでみたいと思います。